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PMO案件、SAP案件は今後どうなっていくか

コンサルの業務案件の中でも長年安定的なボリュームを誇り、フリーランスコンサルのもっとも重要な収入源になってきたPMO.SAP案件(参考サイト:コンサル案件.COM)ですが、さすがにここにきて変化が出始めており、今後の業務ボリュームについて状況が変わっていくことも考えなくてはならなくなってきているといえます。

 

まずPMO案件はクラウドの利用が増えてから、業務要件の内容が大きく変化し、特定の実装案件からシステムのシームレスな運用全体を見ることが重要になってきています。またSAP案件に関してはここ20年近く続いてきたライセンス購入でオンプレミスでのERPの実装が転機にさしかかってきているといえます。

 

ERP自体の導入はかなり進んだが今後のリプレイスメントが問題

ERPは大手を中心にして導入がスタートし、今ではかなりの中小事業者でもなんらかのERPを導入するケースがほとんどになってきています。SAPも中小事業者での導入が進み、ERPとしての拡大は今後導入企業における経年変化にともなうリプレイスメントやほかの機能とERPとの連携といった異なる領域へとシフトしようとしています。

 

SaaSとしての業界特化SAPクラウドには不満のクライアントが多数

SAPではこれまでのライセンスセリングからCRMで普及した業界ごとのテンプレートを利用したSaaS方式のクラウド提供を始めていますが、特定の業界では自社でライセンスを購入してアドオンで納得のいくカスタマイジングを施すことで得られた満足度とSaaS方式のクラウドERPソリューションに雲泥の差を感じるクライアントも少なくなく、意外にもクラウドERPのソリューションは満足度を高めることができない部分も残されています。現在過渡期であるだけにこうした問題もやがてテンプレートの高度化で解決がつくものと思われますが、コモディティ化が進んだCRMに比べるとERP領域のクラウドの難しさというものも明らかになってきている状況です。

 

■SAPはビッグデータとIoTを視野にいれたソリューションを提供

SAPではERPの成熟化にともなって、企業としてのフォーカスポイントをHANAに代表されるビッグデータの運用やIoTとの連携などの領域に拡大しようとしており、既存のSAPユーザー企業でもこうした領域でのPMO案件は今後非常に増えることが予想されます。したがってERP自体の実装は減っても既存のERPであるSAPとの連携で動く新たなソリューション実装については、今後かなり案件が増加することが考えられます。PMOに責任をもつものとしては、こうした新領域についてもいち早く知見を積み上げて市場のニーズに対応できるようにしていくことが重要になりそうです。ERP自体の実装はかなり一息ついてしまいましたが、今後導入から10年以上経過した企業にはさらなるリプレイスメント需要が生じることが想定され、果たしてクラウドがそれを満足する時代が到来するのかどうかにも注目しておきたいところです。PMOに求められる能力は常に変化しはじめています。あくまでも市場の変化を敏感に意識できるようになりたいものです。さらにクラウドに関する知見はより大きくなることが予想されるため、こうした部分での経験と知識を積み上げることも非常に重要になりそうです。

 

運営サイト フリーコンサルタントに案件紹介

コンサル案件.COM|フリーコンサルタントにPMO・SAP案件等を紹介